音で勝つ! その③超ガチ勢向け!リアルサラウンドで相手を探知する サラウンドヘッドホン編

(05/02/’18更新)

サウンドプレイの解説を①で内容、②でスプラトゥーン2の音環境と機材を説明しています。
事前に2つの記事を読むことを強く推奨します。
この記事はかなり特殊な環境ですので誤解を持ってほしくないからです。
下の緑色のリンクから飛べます。

①サウンドプレイって何?
②スプラトゥーンに適切なヘッドホン(ヘッドセット)やイヤホン

音質を改善したい人や音響デバイスの使い勝手向上を考えている人はこちらを参考にしてみてください
音で勝つ! その④簡単にできる音質改善からガチ装備まで

純粋に音の解析度のみを追求してみたい人はこちらから
音で勝つ! その⑤音のプロ御用達の聴き分け最強モニターヘッドホン編オープン型

 

ここからはサウンドプレイをガチ勢向けに書きます。
スプラやりこみたい人はぜひ!って記事です。

サラウンドサウンドという分野があり、ゲーム用にも応用されているのでそれをくわしく説明していきたいと思います。

 

 

サラウンドサウンドというのは、ゲームや映画などで音を聞いている人がまるでその場にいるかのように周りから音が聞こえるような音を出すシステムのことです。
実はスプラトゥーンにもサラウンド音源が用意されており、

環境さえ整えれば後ろから迫ってくる敵の音を実際に後ろから聞くことができるのです。
ただし注意点などもたくさんあります。
気を付けて準備しないと絶対失敗するので、そうならないよう丁寧に説明していくつもりなのでよくよく内容を確認しつつ進んでください。
(昔のわたしのように知らずに挑戦して大切なお金を無駄に使ってほしくないからです)
まずはサラウンドについて解説する必要があるので少しお付き合いください。

 

サラウンドには
リアルサラウンドバーチャルサラウンド
という2種類があります。

一般的なゲーミングヘッドホンなどについているサラウンド機能はバーチャルサラウンドになります。
これはどういうものかというと、実際は2つのステレオから音がでているだけなのに、
ソフトなどの音の加工によってなんとなくサラウンドっぽく聞かせてくれるというものです。

 

普通ヘッドホンの中には音を出すドライバーが左右それぞれ1つしか入っていません。
ですから、本当のサラウンドっぽく聞こえますが、バーチャルサラウンドはこの2つから音を出しているだけなのです。

つまり・・・・、
バーチャルサラウンドの
音を聞いても細かい音の方向などを知ることはできません!

こういうわけですから、やり込んでいるシューティングゲーマーの方などもバーチャルサラウンドは使っていません。
音の方向が結局よく分からないというのと、全体的に音がぼやけるので聞きたい効果音もハッキリ聞こえないかのです。

でも、作りこみの良いバーチャルサラウンド(ヘッドホンのメーカーによる)は臨場感などがあるので単純にゲームの世界を楽しみたい方にはありなのかなと思います。

要するに、サウンドドライバーが左右に一つづしか入っていない一般のヘッドホンではどうやっても正確な音の方向を聞き取れないという事です。

ただし、方向はわからなくても音自体は聞こえますし、音量の加減や周りの状況からおそらくこの辺にいるだろうなという推測はできます。
例えば、視界には全く映っていないが、そこそこ大きい銃撃音が聞こえたとします。
誰かが自分の後方の近くで銃を撃っている可能性が高いですよね。後ろのどの辺かまではわかりませんが、普通は振り返る動作をして確認しようとするはずです。敵かもしれないので攻撃の準備もするはずです。普通はこうやってサウンドプレーします。


ところが、ゲームの世界には普通はわからない細かい音の方角を「実際にその方向から聴こえる」ようにがんばっているメーカーが存在します。

そう、リアルサラウンドという分野です。

 

簡単に言ってしまうと、上で紹介したホームシアターのようなものです。それっぽく聞こえるではなく、実際にその方向から聴こえるのがリアルサラウンドです。スピーカーたちに囲まれているものはリアルサラウンドと呼ぶことができます。

そしてここからが注意が必要です。

スピーカーのシステムと音源の規格が同じでないとリアルサラウンドは機能しない!

そもそもサラウンドでそれぞれのスピーカーの音が別々に鳴るように音を作っていないと、後ろのスピーカーから前方向の音まで一緒にでてきます。これではせっかくたくさん置いたスピーカーの意味が全くありません。
そして、音の圧縮の規格もいくつもあり、音を制作した人が使っている規格と同じものが再生側に用意されていないとこれも聴けません。

音を作った人が針でこすって聴くレコードを作ったのに、買った人がCDプレイヤーしか持っていないと聴けない。といった具合でしょうか。

有名な規格ですとドルビー(Dolby)が上がります。
よく映画で使われるのでDVDの音の設定画面で見たことがある人も多いのではないでしょうか。
一般的なDVDプレイヤーはドルビーの再生に対応しているのでみなさんもご家庭でホームシアターを楽しみことができるのです。

じゃあ任天堂のスプラトゥーンの音はなんの規格なの?そもそもサラウンドあるの?
って話ですよね。


気付いたら、スマホアイになっていませんか?

スプラトゥーンはリアルサラウンド対応してます
規格はLPCM(リニアPCM)というものです。
これは圧縮のレベルではかなり高いもので、音源にかなり近く音質はドルビーより上になります。
そのため容量が大きく扱いが大変なのです。
PS4などですとドルビーに対応していたりするので光音声ケーブルなどが使えますが、LPCMは容量が大きいため基本的にHDMIでないと音を出せません

なので、任天堂switchからサラウンド環境を作ろうと思ったら、HDMI対応の機械に音を取り出すことから始まります。しかもその機械がLPCMアンプを内蔵していないと再生や変換すらできません

ここが最大の難関になります。
ほとんどの人がここで間違えてしまうためにサラウンド環境を作れず断念しているようです。
LPCM対応と書いてある機械でも実はLPCMアンプは入っていなくて音がバーチャルサラウンドになってしまうようなひどい機器もあります。
買う時にはLPCMアンプ内蔵なのを確認してから購入してください

私の使っている機材なら間違いはないと思います。(下で紹介しています)


ではやり方と必要なものを説明します。

今回はスピーカーを置いていくパターンではなく「ヘッドホンでリアルサラウンドを聴くやり方」を紹介していきます。スピーカーは多すぎて言い出したら切りがないので、やりたい人は下で紹介しているデコーダーから各自つないで工夫してみてください。

ちなみにリアルサラウンドヘッドホンとは、左右それぞれの耳の部分に複数のドライバーを搭載したものを言います。一つの部屋にたくさんスピーカーが付いているのをヘッドホンの内部に作ったようなものです。
バーチャルサラウンドとは違い、耳の周辺に配置してあるドライバーのおかげで実際に後ろから聴こえます

 

では、わたしがやっているやりかたを紹介します。
必要なのLPCMアンプ内蔵のデコーダーとリアルサラウンドヘッドホンのアナログ接続対応のものです。
まずデコーダーがこれ


これでLPCMの音をアナログ出力できるようにします。
リアルサラウンドヘッドホンの場合、PCにUSB接続する場合が多かったので、LPCMのswitch場合は八方ふさがりだったのですが、このデコーダーのおかげで道が開けました。

*好評のためAmazonで品切れになることが多くなっています
楽天でも販売していたのでリンク張っておきます。

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また、製造元のCypress Technology に直接問い合わせたところ、最新版が出ているそうです。
この製品もLPCMをHDMIから取って、アナログ出力することができるとのこと。

 

 

LRとなっているところがアナログ出力の部分です。LRとだけ書いていますが、この本体に出力プラグの差し込み部分が計4か所あり、それぞれが2方とサブウーハーの計7方向+1にしっかり対応しています。

 


今回のは4Kまで対応するようになっていますね。PS4Proを持ってる人もこれで最強の環境が作れます。

このLPCM対応デコーダの人気がすごくてすぐに在庫がなくなってしまうので、狙っている人は在庫があるうちに早めにおさえておいた方がいいです。なにせアナログ出力に対応しているのがほとんどありませんし、信頼できるメーカーの製品で自信を持って進められるものがほとんどないです。
このデコーダー自体がけっこう貴重だとおもいます。

マニュアル(英語)はこちらから→http://en.cypress.com.tw/_file/store309/p2543/20180222192424299.2016031817414262.CPRO-11SE8_DL-Manual_v2.00.pdf

*型番の違うもので、LPCM2.0chしか対応していないのが他に2つあります。こちらを使っても2方向しか音が出ないので意味がありません。
くれぐれも注意してください。
「CPRO-11SE8」が正しい型番です。間違わないよう気を付けてください。



このデコーダーがあればアナログ出力のあるリアルサラウンドヘッドホンなら使えます
アナログ出力のあるものが以下の二つです。(他にも探していますが今のところこの2つ)

わたしはTRRITONのほうを持っているので、使用感などの感想はTRITTON pro+のものになります
注意してほしいのは2つはどちらも5.1ch以上のリアルサラウンドタイプのアナログ接続モデルです。
またtiamatは7.1まで対応できますが、switchが5.1chまでなので残り2方向は使わないことになります。

間違って2chのものを買うと絶対にリアルサラウンドになりません。
TRITTON pro+にはデコーダーボックス付属のモデルもありますが、ドルビー用なのでデコーダーボックスがswitchでは使えません。

またUSB接続のヘッドホンもこれではできません。くれぐれも注意してください。
アナログ5.1ch端子が付いたものだけできます。


ここからはそれぞれの機器の使い方と接続方法などを合わせて説明していきます。

まずはデコーダーから。
裏のHDMI INPUTのところにswitchからのHDMIを差し込み、正面の左のHDMI OUTからモニターにつなぎます。
このデコーダーは電源が必要なので付属のアダプターを差し込みコンセントにつなぎます。
裏側に音の切り替えつまみがあり、左から「BIT STREAM」「LPCM5.1CH」「LPCM2CH」
となっています。
サラウンド音源の場合左の2つ。
BIT STREAMはロス無しのそのままの音源が来ます。
LPCM5.1はLPCM音源を聞こえるように調整して出力してくれます。
LPCM5.1はシャープな音になる傾向があり、聞き分けを目的にしているわけですからこっちを使ったほうがいいです。
両方試しましたが、BIT STREAMのほうが若干ぼんやりした感じの音になっているので、スプラトゥーンではあまり向いてないと思いました。

画像にも映っているデコーダーの正面の接続です。
左から「前左右」「サブーウーハー、中心前方」「後ろ左右」になり使うのはここまで。
残りは「後方やや左、後方やや右」ですが、switchが対応しているのは5.1chまでで、これは7.1ch用なので使いません。
ちなみに5.1の意味は5つのスピーカーと一つのサブ。つまり0.1分はサブウーハーのことです。

わたしのTRITTONの場合、左から「」「オレンジ」「シルバー」の端子を差し込みます。
ピンクはマイク用になるので、通話する場合はPCにつなぎます。
PCから通話音声を聴く場合はY字ケーブルなどを使いオレンジを差してあった場所と音を合わせてから聞くのが一番自然です。
私の場合これで一括して合わせています。一つあると何かと便利です。


残りのUSB端子ですが、これは電源用です。
PCなどから電気を取るとノイズが乗るので、マルチタップやコンセントから取るのが一番良いです。

おすすめはこれ。


あまり安いのだとかなり熱を持ちますが、2つのソケットを他の機器と同時使用でも熱くなることはないし電源も安定しています。これにTRITTONのUSBを差し込めば電源が入り、耳部分のTが白く光りだします。


接続と外観はこんな感じ。ちなみに一番右の赤く光っているのは光デジタルケーブル。他に音を出力したいときとかに使います。
ただし光デジタルケーブルはLPCMサラウンド音源を送れないので注意!

後はswitch側の音の設定を変更するだけ

テレビのサウンドをサラウンドに変えましょう。この時音声テストがあり、ちゃんと6回聞こえたら成功です。
普通のヘッドホンやモニター、テレビを使うときはここの設定をかならずステレオに戻してくださいね!
これ忘れると後方の音が全く聞こえなくなります。

これでスプラトゥーン2をリアルサラウンドで楽しめます。
ちなみに実はwiiUも同じようにLPCM5.1chに対応しているので同じようにサラウンドを楽しむことができます。
はたして、世界の中にこの設定でwiiUサラウンドを楽しんだ人が何人いるのか・・・
任天堂がなぜドルビーを採用しなかったのか謎です(;´・ω・)


では、使用感などを紹介したいと思います。
最初に良かった点をあげていきます。

まず「定位」から。(*このレビューはTRITTON pro+のものになります)
これは位置や距離感がどのくらい音で伝わってくるかという意味です。

さすがに定位はすごいです。音でほとんどの位置感覚がつかめます。スタートして味方が散っていく方向、武器、全部音情報でつかめます。最初に使ったときはかなりビックリしました。
今までは音でだいたいこんなところかも?だったのが、そこから音がする!になるのです。
自分の周囲の武器の位置が音が聞こえればかなり細かくわかります。通常のヘッドホンではまず不可能です。
死角の多いマップではかなり助かります。

次に使用感です。わたしは頭が大きいほう(帽子は基本Lサイズ以上じゃないと無理)ですが、眼鏡かけながらでも普通につかえました。締め付けも可動部分が多いためそんなにないです。
G433と比較するとさすがにちょっと重たいですが、まあ許容範囲です。

 

次に注意点。

まず音の設定を自分でする必要があります。出荷状態だとすべてのドライバーが最大出力なのでさすがに耳が痛いです。特に前方向とサブウーハーの音量が大きく、低音が大きいとスプラトゥーンのBGMをガンガン拾ってしまうのでかなりきつい。例えBGMなかったとしてもウーハーはちょっと効きすぎですね。
私の設定は、FRONT→濃い水色、CENTER→赤(一番弱い赤)、REAR→赤、SUB→緑(最低レベルまで下げてる)です。他のレビュー等でFRONTをかなり下げてる方もいましたが、スプラの場合、前方の音もけっこう重要で、しかもこのヘッドホン自体が高音がちょっと弱いので、そこまで絞っていません。


調整したい方向のボタンを一度おして、左上のダイヤルで音量を調節できます。
赤→濃い水色→薄い水色→青→緑の順で下がっていきます。
それぞれの色にも段階があるので自分で好みの音量に調整してみるといいでしょう。

 

また、高音が若干こもった音になるので、前に紹介したG433と比較すると解析度はやはり落ちます
これはどうもリアルサラウンドヘッドホン全体に言われていることらしいですが、
やはりドライバーが小さいのと複数取り付けているのでバランス調整が難しく音質は落ちる傾向にあります。
G433が出す繊細かつダイナミックな音と比べるとどうしても評価は下がります。
G433と音自体に気づくという能力で勝負したら勝ち目はありません。
そのため音楽再生にもお世辞にも向いているとは言えないです。

 

これはもうどっちで勝負するかという話になってきます。
TRITTON pro+が正確な音声位置情報を聴いただけでわかるというのも大きなメリットです。
ある程度距離が離れていてもかなりわかります。
解析度はG433と比較して落ちるものの、決して音が聞こえずらいというわけではありません。

最初はかなりこもった音ですが、ちゃんと数日エイジングすれば音質はかなり良くなります。
G433が長時間使いやすいというのもありメインで使っていますが、TRITTONもかなり使っています。
とくに乱戦だと死角が増えるので重宝しますね。
マップによって変えたり、使用環境で変えたりとか様々です。

できればスプラ1もサラウンドでやりたかったなぁ・・・って今は思うのです



スプラトゥーン2もせっかく後ろから聴こえるよう音を作りこんでいるのに、これを体験せずに終わる人がほとんどなのではないでしょうか。まず知っている人があまりいないかもしれません。
音に囲まれながら進むタコツボキャニオンもなかなかの世界観です。
見えない敵の位置情報が手に取るように分かるのもかなり有利なことだと思います。

とにかくやりこみ勢には特にこのリアルサラウンドを体験してほしいと思います。
作りこみの細かさに定評のあるスプラトゥーンですが、音もけっこうすごいんです。
ジャッジ君のいびきも全方向から聴こえます。
スプラトゥーンの世界にどっぷり浸るため、プレーの質向上のためにこういうパターンもあったりします。